20081024 日本放射線安全管理学会 平成19年度学術業績賞表彰について

 平成20年10月24日


日本放射線安全管理学会 平成19年度学術業績賞表彰について

会長 桝本和義


 学術賞選考委員会より,本学会邦文誌第6巻第1号,第2号および英文誌第6巻第1号の中から平成19年度の受賞者を選考した旨報告があり,平成20年9月1日の理事会において下記のとおり承認されましたので,お知らせいたします.





最優秀論文賞

Exposure Dose Estimation of Nursing Personnel and Visitors Following 125I Brachytherapy


Radiation Safety Management, Vol. 6, No.1 1-13

Keio University, Keio University Hospital, Nagoya University

Kazuhisa Nakazato, Hirosumi Kikuchi, Harumi Hotta, KunihideNishizawa


 本論文は,最近導入された125Iシード治療による前立腺がん治療を行った患者を看護する看護師などの滞在時間や接近度を詳細に観察して,看護にかかわる者の被ばく線量を実態に即して評価したものである.このような評価は非常に重要であるにもかかわらず,きちんと行われてこなかったもので,社会的要請のきわめて高い研究内容である.



技術賞

GMサーベイメータのプローブ汚染防止カバーが
計数値に与える影響について」


日本放射線安全管理学会誌 第6巻,第1号,43-47

産業医科大学 阿部利明

共著者 河津郁穂,馬田敏幸,法村俊之


 阿部利明君は,GMサーベイメータの汚染防止カバーの材質や厚さの違いによって計数値がどのように変化するかを核種ごとに評価した.これは著者が日常の管理の中から地道にデータを得て論文としてまとめたものであり,現場において簡便に核種を推定することにも応用できる可能性がある.このような技術の蓄積とまとめていく姿勢は多いに評価できる.



研究奨励賞

「熊本大学における作業環境測定及び諸問題の検討」

日本放射線安全管理学会誌 第6巻,第1号,37-42

熊本大学 髙椋光博

共著者 島達也,古嶋昭博,大久保博晶


 高椋光博君は,定期的な作業環境測定のサンプリングに加え,従事者の協力を得て,より使用状況に即したサンプリングを行った.得られた結果をもとに,従事者とともに取扱い方法の改善に役立てた.本研究の成果は作業環境測定のあり方を考える本学会にとっても有益であり,今後の一層の活躍も期待する.



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