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平成25年度

 

研究奨励賞

「Internal radiation doses in 372 persons who were dispatched

to Fukushima from April 2011 to March 2012」


Radiation Safety Management. Vol. 12 No. 2, 48-55, 2013.

Naoko Morita   Nagasaki University

Co-author: Miwa Miura, Toshiro Usa, Takashi Kudo, Naoki Matsuda

 福島原発事故による内部被曝データは大変貴重である。 特に、事故直後から滞在した人達の内部被曝測定データは、福島県在住の人達の内部被曝推定に大変役立つと考えられる。 森田直子君は、福島原発事故以降の2011年4月~2012年3月までの期間内にそれぞれ滞在期間、 場所および行動が把握できている救援のために福島県内に滞在した372人に対し、福島県を離れてから2ヶ月以内にホールボディカウンタで内部被曝を測定した。 その結果、2011年3月~5月までの放射性物質の体内摂取は主に、空気中の浮遊している放射性成分を吸入したことによるものであり、 6月以降の放射性物質の体内摂取は食物の摂取によるものであることを明らかにした。 また、これは福島のほとんどの地域で内部被曝の危険性があったことを示すものであるが、 事故後6ヶ月間の福島滞在での内部被曝線量による健康影響は無視できると推定している。 この成果は、福島在住の人達が抱く内部被曝の恐怖に対して、客観的な判断材料を提供するものであり、本学会にとって評価できる。


技術賞

「小型OSL線量計のリングバッジへの応用」


日本放射線安全管理学会誌 第12巻、第1号、41-45、2013

日本原子力研究開発機構 宮内英明

共著者 吉富 寛、佐藤義高、高橋史明、橘 晴夫、小林育夫、鈴木朗史

 手指被ばく測定用のリングバッジとして、TLDが用いられているが、欠点としてフェーディングの影響が大きく長期間の使用が出来ないことや、 繰り返しの読み取りができないことがある。 宮内英明君はリングバッジとしてTLDに代わる安価な小型OSL線量計をリングバッジに応用することを検討し、 β線とγ(X)線を分離評価するためにOSLを2枚重ねにするとともに、小型化の工夫を行った。性能評価の結果、 β線最大エネルギー0.88-2.06 MeV、γ線エネルギー0.048-1.25 MeVの範囲で、レスポンス変動が±15%以内であり、 上記のエネルギー範囲から外れたβ線、γ線についても線量評価できる計算式を考案した。 らに、90日間の経時変化は-4.7%と長期間の繰り返し使用が可能であることを示した。 この成果は、小型OSLを利用したリングバッジが長期間の繰り返し測定可能かつコスト削減にも繋がるなど実用性が高いことを示すものであり、 本学会にとって評価できる。

-以上-

出版物

学会誌/邦文誌(J-STAGE)
学会誌/英文誌(J-STAGE)
放射線施設廃止の確認手順と
放射能測定マニュアル
(改訂準備中)


原発事故由来の放射性物質
拡散に対する取り組み


会員の皆様へ